一緒に勉強させていただきました。
ケースの診立てやセラピーに関しては、特定の学派・学説にとらわれず、
柔軟でかつ芯の通った姿勢が印象的でした。
なかでも難治性のうつ病あるいは今で言う現代型うつ病にもいち早く注目し、
当時、精神医療の現場で紹介され始めたばかりの
双極スペクトラムを診立てられた鋭い洞察力には、ほんとうに敬服しました。
そのような患者さんをクリニックに紹介して下さり、
またクリニックからも何人もカウンセリングが必要な患者さんを紹介し、
多くの患者さんを一緒に担当していただきました。
しっかりと関わる必要がある患者さんには、大きな包容力で丁寧に対応してくださり、
時には厳しく、でも暖かみを欠かさない対応は患者さんからも
大きな信頼を得ておられます。
このたびご自身のカウンセリングルームを開設されるとのことで、
芳醇な谷地森ワールドがさらに広がることを願ってやみません。
精神科医師 生野 信弘
本当に素晴らしい名前だと思う。いつも同じ連想を繰り返している自分に気づく。
谷:暗い谷はさまざまな恩寵を授けてくれる小さな妖精たちの場所。
地:アーノルド・ミンデルは、大地の指し示す方向性を感じ取る自覚こそ、心ある道を生きるための鍵だと述べている。
森:北欧の年老いた魔女は森の奥でひとり静かに暮らす。
久:霊魂の永遠性を希求する気持ちがスピリチュアリティの本質なのだろう。
美:美は見る者の目に宿る(Beauty is in the eye of the beholder.)。
子:子どもは天真爛漫。
「名は体を表す」というのは本当に違いない。
彼女と会うたびに、私はこの連想を思い起こすことになる。
とりわけ、彼女の所作や物腰に、あのティンカー・ベルを見てしまう。
ティンカー・ベルはもの作りの妖精だ。
捨てられたものや壊れたものを大切に修理して、再び生命を吹き込むのが仕事。
やんちゃで気が強く、喜怒哀楽が豊かで、思いやりに満ち、正義感にあふれている。
彼女の妖精の粉を浴びて、信じる心を持てば、空を飛ぶことができるという。
待てよ、彼女は深い智慧を持つ年老いた魔女というほうがふさわしい。
いや、自由な子どもにも見える。
いずれにせよ、彼女はスピリチュアリティや美を見据えつつ、
心ある道を生きようとしていると思う。
臨床心理士 青木 聡
一見、謎めいて神秘的、そしてクールに見える久美子さんですが、
その美しいお姿からの予想を裏切り、
とてもあたたかなお人柄にいつもちょっと意外性さえ感じ、驚いています。
そのあたたかさはどんなあたたかさかというと・・・、たとえてみれば、
宇宙とつながるような、この世界を超越する何かとつながっているような大きな安心感、そんな不思議な感覚なのです。
誠実に、一つ一つの出来事を繊細に丁寧に感じ取り見ていく久美子さん。
いつもクライエントの立場に寄り添い、けれども全体を俯瞰して冷静な判断も忘れない。
同じ臨床心理士として、仕事のことを(プライベートなことも!)安心して相談できる、私にとってはとても大事な、得がたい仲間です。
臨床心理士 片井里花
カウンセラー谷地森さんを一言で表すと…「東の魔女」でしょうか。
これは梨木香歩の小説『西の魔女がしんだ』に登場する
西の魔女を連想しての比喩です。
方向に特に意図はないのですが、
日が東から昇る時のような、スッキリとした雰囲気も感じます。
小説『西の魔女がしんだ』では、主人公が西の魔女こと、おばあさんの家で、
非日常的な環境の中、多くの大事な体験をし成長していきます。
谷地森さんのお仕事ぶりは、西の魔女とは少し違うけれど、
非日常の空間を大事に作り、相談に来た方の内面の世界に丁寧に同行し、
必要に応じて関連機関との連携や周囲との協力体制作りなど具体的な行動をして
相談者がしっかり前に進めるようにサポートする、そんなイメージです。
相談を求めて来た方は、谷地森さんとのカウンセリングを通して、
『西の魔女…』の主人公のように、自分に起こる様々な出来事から、
自分の感じていることや必要としていること、自分の本来持っている力に気付き、元気になっていくように感じます。
「心理臨床オフィス どり〜みんぐ」は、そんな谷地森さんのイメージに
ぴったりで素敵な空間です。
都会の一角にありながら、どこか日常とは違う空間に来たようなそんな場所で、
普段は気付かずに通り過ぎてしまうような自分の感覚に出会えるような気がします。
臨床心理士 貝瀬晶子
谷地森さんとの出会いは、プロセスワークでのワークショップ。
第一印象は「この分野の人には珍しく、
雰囲気のあるおしゃれな人だな〜」というものでした。
でもおつきあいしていくうちに、
それが普通の「おしゃれ」なのではないことが分かってきました。
谷地森さんは、自分を見つめ、自分をよく知り、自分は今、何を考え、
何を感じているのかをつかもうと、いつもしています。
そして、そのことが、「おしゃれ」つまり自分の外側(ペルソナ)にも
現われているようです。
谷地森さんって、そういう人です。いつも自分に忠実で、
自分に嘘をつかない、ごまかさない人。
本当に自分が納得出来るのかどうかを問い、妥協しない人。
それが不器用さでもあり、生きづらさでもあり、でも誠実さになり、
谷地森さんの魅力になっています。
多分、知り合ってから10年以上たっているのでは?
谷地森さんは、私にとってますます魅力的な人になっています。
臨床心理士 佐藤 由佳利
私は見とれます。
心の専門家としての誠実な谷地森さんの姿に−。
私は安心します。
自分の心がどこにいるか分からない時、
一緒に迷いの中にいてくれる谷地森さんの存在に−。
私は元気になります。
迷いの世界が暗くとも、谷地森さんの放つ
光(質問)のおかげで、その世界が見え始めるから。
私は第一歩を踏み出せます。
谷地森と一緒にいると、次の瞬間に
一歩踏み出せそうな気になるから。
そんな魅力のある不思議な存在が
ー谷地森久美子さんーです。
臨床心理士 くにもと きく
最初の印象は「この人は占い師?」というものでした。
長い髪に、黒い服。
「あんまり現実を見ない、浮世離れした人なのかなー」と、
見た目の印象で勝手に思って距離を置いていました。
数年前に、ひょんなことから、同じ勉強会で学ぶ仲間となりました。
月に1回、お互いの仕事を検証し、知恵を出し合い、
時にはぶつかり、時には励ましあってきました。
勉強会の中で発言する時、谷地森さんは、自分の感じたことを、
内面を探りながら、誠実に言葉にしようと努めている印象があります。
「浮世離れした」というイメージは、すぐになくなりました。
彼女の話を聞いていると、悲惨な現実の中で、淡々と希望を繋ぐよう、
粘り強く働きかけていく人なのだということがわかってきました。
特に印象的だったのは、谷地森さんが、クライエントさんの現実とも、
内面とも、どちらも大切にしながら関わられている姿勢でした。
言葉にすると簡単ですが、双方とも大切にできるというのは、
なかなかできるものではありません。
「ドリーミング」とは、夢だけでなく、内なる声や、「腹の虫」、関係の中の「縁」や、自分がひっかかる出来事なども含まれます。
ドリーミングをもっと見つめたり、その声を聞いたり、腹の虫の動きに従ってみたり、関係性の縁や、出来事の意味を感じたり…
谷地森さんは、現実を大切にしながら、「ドリーミング」を慈しみ、
クライエントさんとともに歩む人です。
臨床心理士 青木浩子
谷地森先生には約三年間、会報誌に連載をいただきました。編集担当として私が感じた谷地森先生の印象は、「聴く人」です。
連載は、スクールカウンセラーとしてのご経験の中から、さまざまなケースをご紹介いただくという内容でした。
カウンセラーとして、それぞれのケースにコミットする際、誠実に、
常に平等であろうと心がけていらっしゃると、文章から感じました。
さらに御相談される方だけでなく、
その周囲にまで及ぶ視点の広さには畏敬の念を抱きました。
冷静で客観的であるゆえ、一見、クールと誤解されることがあるかもしれません。
しかし、文章が不思議と暖かいのです。
それはお人柄ゆえでしょう。
加えて先生が、我慢強く「待ち」、「寄り添い」、耳を澄ませて「聴く人」だからではないかと思うのです。
欺きがちな視覚に頼らず耳を澄ませて聴く。
それは今の時代にとても貴重な資質であると感じます。
仕事柄を差し引いても、容易なことではないでしょう。
それが谷地森先生の細やかで温かな人柄の秘密の一端ではないかと思っています。
出版社 編集者 古満 温
「きれいできちんとした、頼りがいのある女性」「とても率直な方」というのは、はじめからの印象ですが、おつきあいさせていただくにつれて、「大きな配慮のマットを敷いてから、勇気を持って、そっと的確に、大事なところに手入れして、そのあとに配慮のマットでくるむのを忘れない人」だなあ、と思っています。
精神科医師 さいとう ゆみ
凛とした大人の女性でありつつ、少女の心を保ち続けている方だと思います。
繊細な気持ちの揺れに寄り添ってくれる、あたたかい人です。
臨床心理士・精神保健福祉士 浜田 房子